Zappa
私の部屋は探し物をすると大抵の物が見つからない。今年断捨離をしたので、ある程度整理整頓はされているが、整理整頓の時に物を違う場所に移してしまっているので、思い出しようにも断捨離前のビジョンが浮かんだりして見つかりゃしない。
昨日は一日時間があった。昼夜逆転の生活が直ったので、市役所の用事があったが、そんなのすっぽかして一日中CDを聴きまくった。
フランク・ザッパは10代後半にやっていたバンドの友人宅で見かけて何枚かCDを買ったがその時は良さは分からなかった。
ザッパはドゥーワップとかR&Bを取り入れたりするので、当時ブラック・ミュージックが苦手な若造には意味が不明だったんだろうね。
私が最初に聞いたザッパのアルバムはRuben & The Jetsだったから、余計わからなかったんだと思う。その後、「Apostrophe/Over Nite Sensation」を買って「ロックっぽいなあ」と。「Absolutely Free」を買う。気に入った曲はあったが、分からずじまい。
20代後半にプログレに目覚めて、それまでプログレは知ってはいたけど、大御所ぐらいで、難しい音楽やってるんだろうな的な、私はメロコア・バンドにいたので、シンプルな音楽がいいと思っていて、かと言ってメロコアは一切聴かなくて、プログレとサイケ、アシッド・フォークは私の音楽観に多大な影響を与えました。
プログレは大御所、四天王のレコードは聴かず、西新宿のレコード屋に通って買ってきた北欧の物や、下北のレコード屋から買って来たヨーロッパ、アメリカのサイケとアシッド・フォークを愛聴していた。
その後プログレの熱は一気に冷め、オークションで売ってしまう。今ではとても後悔しているが、その時はもう聴きたくもないと思ったんだから良しとしよう。
30年以上経ってザッパの良さが分かった。ザッパの全てが良いと思った。全てが良い。人生なんてそんなもの。初期の作品も良いし、中期のテリー・ボージオとの、スティーヴ・ヴァイとの時期も良いし、シンクラヴィアの「Jazz from Hell」なんて最高に良いし、オーケストラのアルバムも好きだ。
それで、ザッパは昔違法ダウンロードで落とした全部のアルバムをデータで持っているのだが、CDでも欲しくなって、この2ヶ月で28枚も買ってしまった。全く財布に優しくないよ。
ザッパのファンはみんなそれぞれ聴き方があって、うんちくはうるさいのだろうが、私の場合は一枚のCDをじっくり聴く。聴くと同時にアイデアや旋律を耳で追っていたりするのでとても疲れる。決して耳慣れすることはない。全てが毎回新鮮で飽きることがない。
ザッパはバンドメンバーにドラッグを禁じていた。そこも嬉しい。クラシックロックにはドラッグが付きまとう。ドラッグをやっていないと良さが分からないとか、やっていないと良い音楽が作れないとか、そう言うのは幻想だから。ドラッグなんてやっている奴らはクズどもだ。
「We’re Only In It For The Money」にはやられまくった。最高。ザッパ以上に良い音楽はないんじゃないかな?「Studio Tan」と「Sleep Dirt」もかなり良いし、昨日聴いた「Burnt Weeny Sandwich」も良い。
「Apostrophe/Over-Nite Sensation」は2 in 1のCDで、現在はバラ売りされている。私は2 in 1のCDに愛着があり、オークションで買い直そうと思ったが高い!それで、CDラックを漁っていたら売っていなかった。あった!
ザッパのCDと共に、最近お気に入りのCDを箱にまとめた。これで手元にあっていつでも聴ける。便利だ。
実はMac用のCD/DVDドライブが壊れてしまって、ステレオのCDプレーヤーで聴いている。これもまた味があってよろしい。私のオーディオ・インターフェースはあまり音質が良くない。
みんなも聴いてみなよ。ザッパは音楽に対して誠実。
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