筋肉少女帯『SAN FRANCISCO』
TSUTAYAにて200円で入手した筋肉少女帯の『SAN FRANCISCO』、これが当たった。
筋少は高校生の時に『仏陀L』をよく聴いてギターもコピーした。当時はプログレなんて言葉は知らなかったのだが、サウンドは不思議と頭に耳に入って来た。
オレは何年か前から『仏陀L』をもう一度聴きたくてアマゾンにて紙ジャケで売っていたのは知っていたがなぜか買い逃していた。そしたらApple Musicにあったんだよね。ピアノの三柴さんがとにかく天才的で今聴いてもやられる。
この『SAN FRANCISCO』は結成10周年のベスト盤だそうだが、新曲もたくさん入っている。オレは18歳からアコースティックギターやカントリーに傾倒していったので、それ以来筋少を聴かなかった。特に三柴さんが脱退して橘高さんと本城さんが入ったツインギターのメタルになってからネガティヴな偏見を持ってしまっていた。
今回よく聴いてみて2人のギターはまったく異質のタイプの組み合わせだと言うことが分かった。橘高さんはまあイングヴェイが好きなんだろうなと思うが、本城さんはバッキングに徹していて歯切れもよく非常にギターが上手い。アレンジも見事。
それに大槻ケンヂさんの歌詞は他人を中傷することが決してない。歌詞ってオレは才能がないから批評しか出来ないが、うかつに取りかかると第三者のことを書いてしまいがちだ。それは非常に下等だ。大槻さんの歌詞は一般作詞家の歌詞より一歩抜き出ていている。
全曲いいんだけどね。特にいいのは『旅の友』。この曲は素晴らしい。優しいんだ。アレンジも最高。『人間のバラード』なんて素敵すぎる。歌詞は大槻さんなりの聴き手への励まし。「人間はそんなに悪いものじゃない、もう少し生きてみなさい」と言う歌詞にオレは励まされたよ。あと『サンフランシスコ10イヤーズアフター』この曲は壮大だ。プログレ的でね。後半のコーラスなんかはグッとくる。
大槻さんの本は1冊図書館で借りて読んだことがある。面白かった。難しくないし洒落繰り替えっていない。エッセイ集だったから余計かもしれないけど、他の本も読んでみたいな。
2020年に聴いたベスト3に入るアルバム。みんなも聴いてみて。
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